プログラマyasuhoの隠れ家

某ソフトウェア企業に勤務するおじさんプログラマyasuhoです

再び開発キット希望


1/17付けのInternet Watchより。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/01/17/6083.html

また、一部サイトではダミーファイルのスクリーンショットも流出。こちらの画像では、メールクライアントやブラウザのほか、ワープロ、表計算などの機能も実装されるかに見えたが、「PSPでは、ネットワークを通じてシステムのバージョンアップが行なえる機能を実装しているが、追加する機能は現時点で未定だ」とコメントした。


この記事を見て、PSPに対するアドオンソフトの可能性を感じた人は多いだろう。
実際にこのようなものを作っていたのか、真偽はともかく、ハードウェア的にはできそうな気がする。
大容量のメモリスティックも付いてるし、無線LAN機能も標準で搭載している。
CPUもゲームを見る限り、かなりのパワーがあるものと思われる。


ぼくがこの記事を見て思ったのは、もちろん「これで開発ができないかな」ということである。:)
IBM ChipCard / 京セラ データスコープ / SII Ruputer と、電脳小物のプログラムを作ってきたぼくは、もう興味津々。
以前はゲーム機用のプログラムを作るというのは非常に特殊なことであり、ぼくができるものではないと思っていた。
その考えが一気に変わったのが、UNIX USERで連載されていた「Linuxで目覚める ぼくらのゲームボーイ!」だった。


Linuxから目覚めるぼくらのゲームボーイ!


連載を見ていると、GBAのプログラミング環境はそれほど特殊でないことが分かってきた。
毎号記事を読むたびに、GBAでプログラムを作ってみたいという気持ちは大きくなっていった。
ケーブル付きの本が発売された時、すぐに購入したのはいうまでもない。


UNIX USERの連載だけあって、本に同梱されていた開発環境はLinuxであった。
Linuxをインストールするのは面倒だなと思い、ウェブを探すと、Windows環境でも開発ができることが分かった。
非常に優れたエミュレータデバッグ環境もある。
GBAで開発するのは、とても楽しいものだった。


さらにプログラミングを楽しく感じたのは、GBAのその素直なハードウェアである。
これにより、ハードウェアと格闘することなく、純粋に開発を楽しむことができる。
ちょっとしたクセはあるのだが、すぐに慣れることができた。


もちろんこれは任天堂オフィシャルな開発環境ではない。
ゲーム機の場合、アマチュアによる開発環境はゲームの不正コピーにつながる可能性もあるため、ゲームメーカとしてはあまり面白くない状況には違いない。
はっきり言って、GBAのプログラミングは任天堂にとって、頭の痛い問題であるように思われる。


でも、Nintendo DSにしても、PSPにしても、メーカは今までと違うアプローチをしたいはずだ。
無線機能の標準搭載、パソコンとの連携、タッチパネル機能、など、これらは従来のゲーム専用機にはない試みが多く見られる。


こういったハードウェアの開発環境を、アマチュアにも使ってもらうことで、新しい使い方が発見できたりしないだろうか。
ゲーム機として閉じた世界だと、やはりゲームとしての広がりしか出てこないような気がするのだ。
せっかくの拡張機能も、あまり広がらない可能性もある。


もちろんアマチュアによるプログラム開発はそれほど広がるものじゃないし、商売として考えると全くお金にならないとは思う。
今までもゲーム機に対する開発環境はあったものの、爆発的にヒットしたとは言い難い。


だが、今回のハードウェア群は、今までのハードとは全く違うポテンシャルを持っている。
ハード性能が上がれば、いろいろできることも増える。
メーカが想像もしなかった使い方ができるかもしれない。


iPodがBook Viewerになることを、Appleは予想しただろうか。
Photo Viewerとして使われることが分かっていたら、セールスポイントにしていたのではないだろうか。
この先もっと違う使い方が提案されるかもしれない。


限定された形でもいいので、これらハードウェアに対する開発キットが提供されることを願っています。>任天堂様、SCE様