プログラマyasuhoの隠れ家

某ソフトウェア企業に勤務するおじさんプログラマyasuhoです

いい物を作るということ


この記事の信憑性というのはちょっとよく分からないけど、これが事実であると仮定した場合、yasuhoが思うこと。
(あくまで仮定の話なので、事実ではないかもしれない)


マイクロソフト本社でiPodが流行っているという話。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050204-00000001-wir-sci

マイクロソフト社の経営陣は、自社の従業員の間で米アップルコンピュータ社の『iPod』(アイポッド)が大流行していることに、苛立ちと不快感を募らせている。

ある上級マネージャーは、匿名を条件に、「携帯型の音楽プレーヤーを所有するマイクロソフト社の従業員のうち、約80%がiPodを持っている。とんでもないことだ」と語った。


これは違うと思う。
ユーザは、それがいいと思うから、選ぶのである。
ユーザに買って欲しかったら、それよりも欲しいと思ってくれるような物を作るべきだ。


たしかに他社製品の方が売れているというのは、経営陣にとっては面白くないものだろう。
だが、自社の製品より他社製品のものが売れているという事実は、もっと真摯に受け止める必要がある。
なぜそれほどまでに社員がiPodを欲しいのか、そのことを社員やユーザに聞いて分析し、自社製品をもっと買ってもらうようなものにするしかない。
仮に全社員にiPodの購入を禁止したとしても、たかが1万人程度。
世の中にいるそれ以上のiPodユーザに対して、購入禁止を強要するわけにはいかない。


Windowsの最初のバージョンは、かなり酷評されたと聞く。
当時GUIと言えばMacであり、それに比べてWindowsの完成度は、まだまだそれに及ぶものではなかった。
当時X-Windowを使っていたぼくが初めてWindowsを見た時の感想は、正直言って「オモチャ」だった。
それはとても現在の繁栄を予測できるものではなかったのである。


だがMicrosoftはWindowsをあきらめなかった。
バージョンごとに改良を重ね、着実によいものにしていったのだ。
Windows95によって、Windowsは一つの完成を迎える。
その後の発展は説明するまでもないだろう。


当時のMicrosoftにMacを使ってはいけないという規律があったかどうかは知らない。
だが、もしそのような規則があったとしても、Windowsの繁栄には全く影響はなかっただろう。
Macのよいところは自分なりによいものとして吸収し、さらにWindowsをよりよいものにしていく。
そういうものがWindowsの開発チームにはあったのではないだろうか。


よく言われることだが、Microsoftの製品は3世代目かけて完成されるという。
自社製品より売れているから、ひがむのではなく、自社製品の完成度を高めて、よりユーザに欲しいと思わせる製品を作る。
世界一のソフトウェア企業らしい、堂々とした戦いをしてほしいものだ。