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プログラマyasuhoの隠れ家

某ソフトウェア企業に勤務するおじさんプログラマyasuhoです

今の自分があるのは学研の科学のおかげ


色々事情があるのでしょうが、やっぱりショックです。学研の科学で実験の楽しみを知った技術者は、きっといっぱいいるはずなのです…

さて、当グループが発刊しております1946年(昭和21年)創刊の『学習』は“「できる」よろこびと深く学びとるチカラを”をコンセプトに、1957年(昭和32年)創刊の『科学』は“小さな発見・大きな感動・科学っておもしろい!”をコンセプトに、多くのお子様に長い間愛され親しまれてまいりました。

しかしながら、児童数の減少やニーズの多様化等の市場環境の変化による部数の減少のため、誠に勝手ながら『学習』は2009年度冬号(2010年1月1日発行)、『科学』は2009年度3月号(2010年3月1日発行)の発行をもちまして休刊させていただくことになりました。

『学習』『科学』休刊のお知らせ | 学研ホールディングス

それは学校販売から始まった


うちの小学校には学習と科学を学研さんが販売に来ていました。毎月発売日に買ってワクワクしながら家に帰ったことを今でも思い出します。最初は両方とってたのですが、まもなく科学だけ買うようになりました。


科学には毎回魅力的な付録がついてきていました。パン作りセット。化学変化による手品シリーズ。風向風速計。日光写真。レコード。本の内容は忘れてしまったのですが、付録は今でもディテールを思い出すことができます。


実際には付録は「教材」と呼ばれていて、付録で遊ぶことは「実験」でした。そこには製作者の深い思惑があったのだと想像しています。モチロン楽しく遊んだのですけど、遊ぶ中で色々なことを学ぶことができた意義はとても大きいと思います。

それは忘れもしない6年の夏


ダイオードラジオ」なるものが付録についてきました。電池がなくても鳴るラジオとのこと。「本当かなあ」と思いながら組み立て、アンテナをベランダに張ってバリコンがわりのアルミ板を動かす…


その時イヤホンから聞こえてきた音楽とシーンは今でも強烈に記憶の中に残っています。自分でもあんなに喜ぶなんて思わなかった。近所や知らない人にまでこの嬉しさを伝え、最後には母親に怒られたっけ(笑)


とにかくその時からyasuhoはラジオと電子工作の虜になります。マイキットを買って毎日電子回路作りに熱中。当時流行っていたBCLラジオなんかも楽しみましたね。


やがて工業高校の電子科に進むことには、何のためらいもありませんでした。


実は数学が苦手だった私は落ちこぼれてしまって、電子回路を設計する技術者になる夢は消えてしまうのですけど(笑)そこでマイコン好きの友人と知り合います。yasuhoがプログラミングの虜になってしまうのに、それほど時間はかかりませんでした。

そして現在


私はとあるソフトウェア企業にてプログラマをしています。もしあの時学研の科学がなかったら、プログラマにはなってなかったかもしれません。元々引っ込み思案でいじめられっこだった私は、恐らく自信も持てず、つまらない人生を送っていたことでしょう。


もしかすると何らかの形でコンピュータに出会っていた可能性はあります。でも実験から何かを学び取り、自分で自分の道を切り開いていく勇気をくれたのは、間違いなく学研の科学なんです。


今の自分があるのは学研の科学のおかげ、といっても過言ではないのです。

学研の科学が休刊してしまうことは


個人的にはとても残念です。しかし、ぼくが子供の頃に大人のことが理解できないかったように、時代とともに子どもたちも変わっていくのでしょうか。それでなくても理系離れという言葉をよく聞きますし…


現在保育園に通う息子がいます。機械好きだった父親の影響でしょうか。息子は父の買ってくる大人の科学の付録を目を輝かせて遊んでいます。電子ブロックやマイキットも大好きです。


そんな息子を見ていると私は思うのです。時代は変わっても、作ることに勝る遊びはないんじゃないかって。理系に興味を持つ子が少ないんじゃなくて、作ったり実験したりする機会が減ってるだけじゃないだろうかって。


今世の中には自分で作るオモチャというものが減っているように思います。プラモデルはいつの間にか大人の趣味になりました。ほとんどのオモチャは買ってきてすぐに遊ぶことができます。でも、子供をみていると、そういうオモチャって、飽きるのが早いんです。ゲームだって、ある程度遊んだら飽きて次のゲーム、ってなりますよね。


それはきっと製作者の想定以上の遊び方ができないからだと思います。何かを作るってことは、それだけで色々なことを教えてくれるんじゃないかと感じています。

最後になりますが


毎月ワクワクさせられた科学。ぼくに生きる勇気をくれた科学。そんな科学を発行していただいたスタッフの方々に、この場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。


願わくばいつの日か、また書店で学研の科学に再開する日が来ることを願っております。