プログラマyasuhoの隠れ家

某ソフトウェア企業に勤務するおじさんプログラマyasuhoです

よいゲームが私に教えてくれたこと


感銘を受けたゲームは私に簡単にあきらめるなということを教えてくれたように思います。多くの制約があるハードの中でどうすればこんなことが出来るか。どうしたら楽しいゲームになるのか。そういったことを一生懸命考えて、努力し続けたところが見えるから、多くのプレイヤーに支持されるのではないでしょうか。

TOPエンジニアがハマったゲーム


Tech総研より:


TOPエンジニアがハマった!想像力を刺激するゲーム25本/Tech総研

しかし一方で、「なぜ“ただのプログラム”が、こんなワクワクな動きを見せてくれるんだろう?」「この操作感はすごいっ!」など、技術への興味をかき立てられたことも多いはず。ゲームの世界は、私たちにちょっとした気分転換を与えてくれるだけでなく、新たな発想のきっかけになることもある。


私もコンピュータにふれるきっかけの一つがゲームでした。最初にマイコンに出会った頃はスペースインベーダーの流行が一段落し、各社ポストインベーダーにしのぎを削っている時代でした。まだファミコンはなく、クオリティこそアーケードより劣るものの、プログラム次第で多くのゲームができるマイコンはとても魅力的に見えたことを覚えています。


当時はいかにアーケードに近づけるかが勝負でした。ハード・ソフトとも貧弱な環境でいかに同じ楽しさを再現できるかを競っていた気がします。ジャンルも固定されていなくて、様々なゲームが考案されては消えていきました。


最近はあまりゲームをしなくなってしまいました。感銘を受けたゲームは多くありますが、特に技術や発想といった観点で印象に残っているゲームを紹介してみたいと思います。

私が感銘を受けたゲーム

スタートレック


私がマイコンで初めて出会ったゲームです。ゲームと言えばほとんどシューティングとアクションだけだったころ、これを見た衝撃は忘れられません。毎週のようにマイコンショップに通い、朝から晩まで遊び狂ってました。


このころのマイコンはテキスト表示しかできないものが多く、このゲームも文字だけでしたが、よりきれいなグラフィックスを持つアーケードゲームよりもリアルさを感じることが出来た気がします。むしろ文字だからこそプレイヤーの想像力を増す効果があるのかもしれません。


知らない方はこれを遊んでもらえると雰囲気が伝わるかな。要VBRJP200.DLL

デジタルインベーダー


昔カシオから発売されていたゲームつき電卓。電卓なので数字8ケタしかありませんが、数字を合わせて消すという斬新なアイデアでインベーダーを実現しています。本家とは別物とはいえUFOも再現されていて、インベーダーの雰囲気を感じることが出来たことを覚えています。不可能とあきらめずに発想するって大事だなあって思いましたね。

イース


最初にこのゲームの音楽を店頭デモで聞いた時の驚きは今でも忘れません。まだFM音源がそれほど普及していない時代、そのクオリティは明らかに他のソフトとレベルが違っていました。PC88でこんな音が出せるのかと。


このゲームの音楽を担当していた方は古代祐三さんという方です(他にも担当された方はいますが)。音楽的才能はもちろんのこと、自らサウンドドライバを自作してしまうほどハードとソフトを熟知していたそうです。世の中才能のある人がいるものです。

グラディウス2


MSX専用の有名シューティング。PSGベースだったMSXとは違い、専用の音源チップを積んだ力作。それはハードの限界を超えていました。ゲーム性と相まって、今でも名作と呼ばれています。専用ハードを積んでしまうという技術者の情熱を感じたところが、ヒットした要因の一つかもしれません。

テトリス


技術もアイデアもとてもシンプルというところに衝撃を受けました。技術的には昔のマイコン用BASICで簡単に組めてしまうほど。ルールも簡単ながら奥が深い。各社ハードとソフトの技術力を競っていた中「ゲームの本質はもっと単純」ということを教えてくれたような気がします。

簡単にあきらめるな


これらのゲームは私に簡単にあきらめるなということを教えてくれたように思います。


感銘を受けたゲームには必ずそれを作った人の情熱が感じられます。ハードからは想像もできないテクニック。卓越したアイデア。よく考えられたゲームデザイン。それらは簡単に実現されたものではないはずです。多くの制約があるハードの中でどうすればこんなことが出来るか。どうしたら楽しいゲームになるのか。そういったことを一生懸命考えて、努力し続けたところが見えるから、多くのプレイヤーに支持されるのではないでしょうか。


私はプログラマですが、はたしてプログラムの実現のためどの程度努力をしているだろう。ハードウェアの性能に甘んじていないだろうか。その機能はちゃんと練られているのだろうか。そんなことを思いました。


ハードもソフトも昔よりよくなりましたが、感銘したゲームのことを忘れずに、私自身も努力していきたいと思います。