プログラマを続けたければ「変人」になれ
今週届いたので、さっそく読んでみました。
プログラマー現役続行 (技評SE新書 12) (新書)
柴田 芳樹 (著)
(amazonでも発売されていたのですね)
タイトルと概要の通り、職種としてプログラマを長く続けたいと考えている人向けに、心掛けておきたいことのヒントが書かれています。いくつかのエッセイをまとめた本のようなので、いろいろなエピソード集として読まれるのがいい気がしましたが、技術者としてどうあるべきか、という観点においてはブレはありません。
yasuho的には、基本的に書いてあることに対してagreeなのですが、「なぜそれが必要なのか」より「こうしなくてはならない」という主張の方がが強いように思いました。ある程度の経験者であれば、言わんとしていることはなんとなく分かると思うのですが、経験の少ない人にはちょっとお説教のように感じるかもしれませんね。
読んでいるうち、ふと自分なりに意見を追加したいと考えました。重複する部分もあるかと思いますが、40代現役プログラマの一人の戯言としてご笑覧いただければ幸いです。
プログラマを長く続けるためには
論理的に正しい判断ができるようになろう
技術者であれば、論理的に正しいかどうかを中心に考えましょう。たとえ自分が大変になることでも、ユーザの立場でどうあるべきかを考える。自分の間違いなら素直に認めて謝る。つまらないプライドは捨てることです。
技術者はプライドの高い生き物であり、また自分のプログラムを我が子と思って守る傾向があります。プログラムコードを最もよく知る知識を利用して、自分の主張を通そうとする人もよく見ます。議論には勝てるかもしれませんが、その代償として信頼を失ってしまう場合があることを覚えておく必要があります。
長くプログラマを続けていくには、周りから信頼されなくてはなりません。「何か問題があったら、あの人に聞けば正しいJudgeをしてくれる」そういった印象を受けるような人になれば、その人は信頼されていくのではないかと思います。
問題解決のプロになろう
柴田さんも書かれているように、プログラマは技術が一割ぐらいで、残りのほとんどはコミュニケーション能力なのです。それはプレゼンを上手にするとか顧客とうまく交渉するとか、そういうことではなくて（もちろんそういう能力もあった方がいいのですけど）プログラムの仕様や問題解決方法について客観的に分析する能力。
まずは相手の話をよく聞いて理解すること。理解するだけでなく、その問題の背景や細かいことまで確認することで、より的確に状況判断が出来るようになります。自分の考えを一方的に話しているだけでは、いつしか誰も聞きにこなくなってしまうでしょう。
プログラミングが好きなことを主張しよう
常日頃から、自分がプログラマを継続したいということを主張しましょう。思っているだけだと、まわりには伝わっていないこともあります。
もちろん主張するだけではなく、それに伴う技術力を身につけておくことは言うまでもありませんね。
どんな人がプログラマを長くやりたいか
それは、こんな人だと思うのです。
- 年収は300万円だけど、自分の好きな分野のプログラムを思いっきり作れる
- 年収は600万円だけど、自分の好きなことは全くできない
ここで迷わず1を選択する人が、プログラマを長く続けたいと思う人には多いのではないでしょうか！？ちょっと極論ですけどね。
プログラマを続けていくには
実はちょっと覚悟がいることなのです。
柴田 さんも言われているように（特に日本では）「プログラムは若いものに書かせておけばいい」という考えの会社が未だに多く、長くプログラマを続けていると「そろそろコーディングは若い人に任せて」というように言われがちです。
それでもがんばって続けていると「変人」と言われること間違いなしです。「出世をあきらめた負け犬」のように言われることもあるかもしれません。そんなことを言われてもメゲないようにしなくてはなりません。世間に広く認められるような実績を作れば、認知されるでしょうけど、なかなかそうなるのは難しい。
やはり会社にとって必要な人になることが大事だと思います。会社に合わせるという意味ではなく、自ら必要とされる環境へ持っていく。時には職場を変えたり、会社を移る必要があるかもしれません。変化を恐れない心構えが大切なのではないでしょうか。
そこまでして、どうしてプログラマにこだわるのか。yasuho的には、それはやっぱりプログラミングが好きだから。ずっと技術に現役で関わっていたいから。必ずしもプログラマに固執しなくてもいいんじゃないかって周りは言うけど、たぶん気持ちは変わらない。意地っ張りだし、それ以外の仕事は出来ないからさ。：）
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