PC-G850VS インプレッション
すでにウェブにはいっぱいあるような気がしますが、SHARPのポケコンPC-G850VSを使ってみた感想を書いてみました。なお、文中VX-4とあるのはカシオのポケコンVX-4を示しています。
PC-G850VS インプレッション
全体の印象
寸法は196x95x20と、少し高さがあるため、ポケットに入れるには難しい。ただ、重量は260gと大きさの割に軽いので、ずっしりとした感じはない。ちなみにVX-4は寸法196.6x78x22.6・重量327g。
キーボードは適度にストロークもあり、タッチはいい。押したつもりで押せなかったということもなく、好感触。
液晶は見やすく、キャラクタベースであればちらつきもほとんどない。24桁x6行に5x7ドットのキャラクタが表示可能で、144x48ドットのフルグラフィックススクリーンとして使うことも可能。
メモリは32KB RAMが内蔵されていて、ファイル操作も可能なため、いろいろと試してみるには十分な印象。
バッテリー持続時間
消費電力は0.2Wと記載されているが、どの程度持つかは不明。ただ、消費電力0.08WのVX-4が今年の1月に電池を交換したまま現在まで使えている(それなりに利用)ことを考えると、1-2ヶ月は持つのではないかと予想。
まあポケコンなので、すぐに交換ということはないはず。:)
速度
速度はポケコンとしては申し分ない。感覚的には昔のマイコンの速度ぐらいだろうか。VX-4ではストレスを感じたデジタルインベーダーを移植してみたが、ストレスなく遊べた。もっとも、これはyasuhoの技術力不足から来る差であることは明白だけど(笑)
内蔵ソフト
ポケコンは元が電卓なので、計算機能は充実している。機能も速度も一般の関数電卓と同等かそれ以上。
プログラミング言語はBASICに加えてC,CASL,PICが利用できる。さらに内蔵CPUであるZ-80のアセンブラもついていて、機械語によるプログラミングも容易になっている。
TEXTモードはテキスト入力に利用できる。BASICのエディタを使っているようで、入力には行番号の必要だが。
内蔵RAMを使ったファイルシステムも標準装備している。あらかじめ領域の予約が必要だが、プログラムで扱うデータファイルとしても利用可能。
BASICからはMONと入力することでモニタモードに移行できる。メモリの参照や変更はもちろんブレークポイントも設定できてデバッグには便利そう。
BASE-nモードを選ぶといわゆる16進電卓が使えるが、これはROM内蔵のBASICプログラムで出来ている。さらに特定のファイル名で保存することで、別のBASICプログラムに変更することも可能なのは嬉しい。
BASIC
文法はいわゆるマイクロソフトBASICに近い。昔マイコンをさわった人であれば違和感なく使えると思う。スクリーンエディタも使いやすく、ラベルや構造化ステートメントなどの使用により行番号を意識せずプログラミングが出来て快適。これで文字列サーチがあれば完璧だが、そこまで求めるのはポケコンでは酷だろうか。
PSET/PRESETなどはもちろん、GPRINTによりグラフィックパターンをまとめて転送することも可能。
ちょっと特殊なのは変数の扱い。A-Zまでの一文字だけの変数は、数値も文字列も区別されない。例えば
A=0
A$=""
とした場合、数値変数であるAはA$に置き換えられてしまう。これは性能を優先したためと思われるが、プログラミングでは注意が必要。
その他便利と思った機能:
- ラベルが使える(例:GOSUB *LABEL)
- IF~THEN~ELSE~ENDIF / REPEAT~UNTIL / WHILE~WEND / SWITCH~CASEなど、いわゆる構造化プログラミング用ステートメントが使える
- TRON/TROFFはカーソルキーによるステップ動作が可能で、非常に使いやすい
C/CASL/PIC
未評価。