プログラマを続けてて大丈夫なの!?
わたしの知り合いの子供がIT関係の専門学校に通っているんですが、その学校はコース選択で開発系かインフラ系かを選ばなければならないことになっているそうで、コース説明の際に「開発系に進んでも将来に希望が持てないから、インフラ系の方がお勧めだ」的なことを言われたらしいです。
プログラマで、生きている: プログラマに明るい未来はあるか
うん、ちょっと悲しいけど、たぶんその教官の言いたいことは、こんなことじゃないかと思います。
悲しいかな。多くの日本のIT系企業では、開発者としてキャリアを積んでいくことは難しい状況にあります。特にいわゆる「プログラマ」としてのキャリアは若い時にするもので、その後は管理業務など他の業務を求められます。「プログラムなんて若い人に書かせて」なんて普通に言われてしまうんですよね。
それでも開発にこだわり続けると、たいていは変人扱いされ、出世コースからはずれて独自の道をたどることが多いです。そこまで思い入れのある人は少ないので、ほとんどの人はプログラマ以外の仕事をすることになります。
そんな思いをするくらいなら、最初から開発系じゃない方がいい。教官の言われる「将来に希望が持てない」とは、そんな意味じゃないかなと思うのです。
じゃあプログラマを続けていくのはムリなの?
いえいえ、そんなことはないです。世の中には何十年も現役プログラマを続けておられる方がいっぱいいらっしゃいます。いわゆる「プログラマ35歳定年説」はウソですよ。:)
たしかに開発者を続けるのは、なかなか難しいです。外資系企業はそうではないところもありますが、多くの日本企業は社員にそんなことを望んではいません。職場に長くいれば、若い人たちを取りまとめる側にまわってもらうことを望まれます。
それでも開発者として働くためには、自分がそれを続けたいと願う強い情熱と、組織/プロジェクトに自分が必要だと言える何かを見つけて、主張し続けていく必要があります。単に「プログラマ」がいいというのは単なるワガママと見なされる可能性が高いです(ちなみにそういったアピールは長く開発者でいることができる外資系企業であっても同じです)
起業すれば好きなことができるって!?いえいえ。その時は会社や他の社員がやってくれている様々なことも自分でやらなくてはならなくなるのですよ。世の中そんなに甘くはありません。:)
じゃあやっぱり開発系に希望はないの?
それって突き詰めていくと何のために仕事をするのか?ってことになると思うのですよね。
あなたは何のために仕事をしたいですか?好きなことしたいから?お金のため?家族のため?理由なんてない?それは人によって違っていて、別に何が正しいとか正しくないとかじゃなくて、何が大事かってことですよね。
別にプログラマに限らず、一つのことを長きにわたって続けていくことは大変なことだと思います。続ける理由は人それぞれでも、そこに何らかのモチベーションがあるから続けていけると思うのです。そして「ここは自信がある!」っていうプライドを持っているはず。
不安なんかたくさんあります。でもしかたないですよ。続けたいんですから。
そうなんですよね。やっぱり「続けたい」って気持ちなんだと思います。理由はどうあれ、それを続けたいって気持ちと、続けるためにがんばること。そして周りから認められること。それは、もしプログラマ以外のことをしたくなったとしても、きっと役立ちます。だって、基本は人とどう接するかってことだけじゃないですか。
だから「開発を続けて大丈夫か」じゃなくて「開発をしたい!」って気持ちを大事にして欲しいと思います。
かくいう私は
すごい技術やプライドがあるわけじゃなくて、ただ単に「好きだから」「モノ作りの現場にいたいから」って気持ちだけで続けてます。もう40半ばで、いつまで続けられるか分からないけどね。
ちなみに現在は技術者でありたいとは思ってますが、必ずしもプログラマにはこだわっていません。「自らの手でモノを作る」っていうことができれば、形はいろいろあってもいいと考えるようになってきました。まあ「コード書きたい中毒」なので、書きたくなると趣味で書き始めますが(笑)
会社から見ると、こんなに使いづらい人もいないと思う。でもこんな生き方しか出来ないんですよ。ごめんなさい。:)