プログラマyasuhoの隠れ家

某ソフトウェア企業に勤務するおじさんプログラマyasuhoです

本当のところIT業界ってどうなの?楽しくてやりがいがあるの?

 西垣氏は伊藤忠商事の取締役会長丹羽宇一郎氏の「入社して最初の10年は泥のように働いてもらい、次の10年は徹底的に勉強してもらう」という言葉を引用し、「仕事をするときには時間軸を考えてほしい。プログラマからエンジニア、プロジェクトマネージャになっていく中で、仕事というのは少しずつ見えてくるものだ」と説明。これを受けて、田口氏が学生に「10年は泥のように働けます、という人は」と挙手を求めたところ、手を挙げた学生は1人もいなかった。

「10年は泥のように働け」「無理です」――今年も学生と経営者が討論 − @IT

 低収益体質だけではなく,システム障害の原因のひとつも,多重下請け構造にあると経産省は考えている。情報システムの信頼性向上のために経産省が行っているのが「取引慣行・契約適正化」だ。「多重下請けを契約から見直す」ことが,2007年秋の東証のトラブル後,経産省が力を入れている信頼性向上対策のひとつである。

 多重下請けがシステムの品質に及ぼす影響は,今さら経産省に言われるまでもない,という方も多いだろう。発注元にモノが言えない下請け,伝言ゲームによってあいまいになる仕様,スキルが蓄積されない派遣技術者。それは技術者の労働時間を押し上げ,プロジェクトのマージンを奪い,さらに品質を引き下げていく。

学生とIT業界トップの公開対談で胸を衝かれたこと---IT産業を呪縛する“変われない日本”:ITpro


今まで言ってきたことの繰り返しになってしまうかもしれないけど、あえてコメントしてみる。

IT企業の全てがこのような悲惨な状況下にあるわけじゃない


このような現実があることは否定しないけど、体験や噂はネガティブな部分だけが強調されやすいもの。「ぼくが勤務している職場は人間関係もよくて、素晴らしい職場です」なんて書く人はいないし、そんなことを書いた記事やBlogがあったとしても、誰にも読まれないでしょ。:)


だから必要以上に萎縮する必要はないよ。IPAも勤務状況のアンケートとか集計すればいいのにな。ヤブヘビだったりして(笑)

けど、いきなりデスマーチに放り込まれてしまったら?


うん、そういうこともあるかもしれないね。残念なことに企業や職場の状況は外からじゃよく分からないんだよな。


本当に最悪な所からは自分の力で抜け出すしかない。けど、つらいから逃げ出すのはちょっと考えた方がいい。より自分のやりたい職場を見つけて移るようにした方がいいよ。そうしないと、ぼくみたいに「逃げ癖」がついちゃうからさ。


もちろん体が壊れるような状況なら止めないけど。

いろいろ聞いててもなんかピンとこないんだけど


「最近の若いモンは」ってよく聞く言葉だよね。そう言ってる中堅の人たちも十数年前までは「新人類」って言われてたんだよ。ぼくもよく「最近の若いモンは」って言うようになったな。


経験的に20年ぐらい離れると価値観や考え方にかなりの差が出る気がする。だからアドバイスや意見をもらうなら出来るだけ世代の近い人がいい。世代の離れた人なら、なぜそうすべきなのか、背景を聞こう。「そのうち分かる」なんて言うなら、その話は聞く必要はない。たぶん話してる人だって、分かってないから。

本当のところIT業界ってどうなの?楽しくてやりがいがあるの?


ごめん。肝心なことには答えられないなあ。何が好きでどんなことにやりがいを感じるかは人によって違うからね。と言っちゃうとアレなんで、ぼくの経験を書いてみようかな。


高校時代にコンピュータと出会って以来、yasuhoはプログラミングが大好き。社会に出たらプログラマになると決めてたので、ソフトウェア企業に就職した。


最初のうちはプログラム書けなかったけど、次第にプログラマとして仕事をするように。どうにか周りにも認められるぐらいになったあたりから、そろそろマネージメントをしてと言われ始める。そんなことが続き、上司とも仲がよくなかったこともあり、友人の紹介で転職。


新しい会社でプログラマしていたものの、そればかりというわけにはいかない。自分は開発に関わりたいと何度も懇願し、社内で何度か異動しながら、プログラマとして現在に至る。


これからも続けていけるかどうかは分からないけど、死ぬまでコードを書き続けていきたい。それが私。

で、何か言いたかったかというと


この業界が楽しいかどうかは、やっていることが好きかどうかってことなんじゃないかと思うんだよね。


好きなことを続けるのって、けっこうしんどい。特に技術者を続けることは、この業界は難しい構造になっている。それはこの業界の問題点の一つで解決すべきことだと思うけど、やっぱり本人がどれだけそれをやりたいか、ということに尽きると思うんだよね。


「こういうことがやりたいです」「なんで?」「好きだから」そんなシンプルなことを求める人なのであれば、この業界は楽しいよ。保証する。:)


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