物を作る情熱とプログラミング
聞けば減っているのはプログラマだけではなく、技術職全般に言えることのようです。技術者そのものが減っているということは、物づくりの楽しさを体験している人が減っているということではないのでしょうか。もしそうならば、物があふれているこの時代こそ、何かを作るということの喜びを若い世代に伝えていく必要があるのかもしれません。
減っているプログラマ
ITproより:
「プログラマが減っている」、Mozilla Japanの代表理事が指摘:ITpro
「いま30代後半以下のプログラマが減っている。若い人をどうやって育てるかが大きな課題だ」。オープンソースの電子メール・ソフト「Firefox」などの開発や支援を行う有限責任中間法人Mozilla Japanの瀧田佐登子代表理事はこう指摘した。
以前こんなことを書きましたが、やはりプログラマが減っていると感じている人は多いのですね。
前回は減っている理由をいろいろ書きましたが、実際のところはどうなんでしょう。前述の記事に書いたことや、こういったことも影響しているかもしれません。
ところでみなさんはなぜプログラマになろうと思いましたか?私の場合は高校生のころマイコンに出会い、プログラミングをしてみたらとても面白かったから、というのがプログラマになろうと思ったきっかけです。30代後半の人でプログラマになりたいと思った人は、同じような理由の人が多いのではないでしょうか。
昔と違って、今はプログラミングをする多くの環境があります。プログラミングの楽しさの本質は変わっていません。コンピュータにふれる機会は多いのだから、自分で作ってみたいと思うことも多いはず。それなのに、なぜプログラマ志望の人は減っているのだろう。
物を作る機会が減っていないか
今の若い人は「物を作る」ということへの興味が薄れているということはないでしょうか。
また年寄りの昔話になりますが、私の若いころは何かするにはまず作ることから始めるものが多かったように思います。小さいころはブロックで組み立てる。小学生になるとプラモデルを作ったり、学研の科学のキットを作る。中学生にはラジオを組み立てたり、電子ブロックで遊ぶ。高校生になり、BASICでマイコンのプログラムを作る。だいぶ趣味にかたよってますが、私はそんな少年時代を送ってきました。
今はどうでしょう。ブロックはまだありますが、電子オモチャの方が多いですね。プラモデル、ラジオ、電子ブロックは今や大人の趣味。カードやNDS/PS2などのゲーム機で遊ぶのかな。高校生でコンピュータは学びますが、プログラミングはほとんど教えないようです。
現代って、子供が作るものって少ないような気がするんです。ぼくが知らないだけで、実際にはいっぱいあるのかなあ。
物を作る楽しさ
言うまでもなく、プログラマとはプログラムを作る人のことです。プログラムを作り、それが動いた時の喜びこそ、人がプログラムを作る情熱のみなもとであると言えるでしょう。
聞けば減っているのはプログラマだけではなく、技術職全般に言えることのようです。技術者そのものが減っているということは、物づくりの楽しさを体験している人が減っているということではないのでしょうか。もしそうならば、物があふれているこの時代こそ、何かを作るということの喜びを若い世代に伝えていく必要があるのかもしれません。
コンピュータをやってみたいと思っても、プログラミングに興味を持てないのはなぜか?若い人や他の理由を知っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ意見を聞かせていただけると嬉しいです。